今日、Youtubeで「忌み地と家怪2 不動産業がオススメできない土地の特徴と地名…」という、ちょっと怖い動画を見ていました。その中には避けた方がいい地名に付く文字や「こんなものが建っていた跡地はやめたほうがいい」という土地を地名や特徴で選ぶ際の条件を解説があり、とっても興味深い動画でした!興味のある方は是非見てみてくださいね。

うへ~気持ち悪~い!でもこれから家を買う人は見るかもね。

私はもう買わへんけど、災害にも関係ありそうやったし見たんえ。
ということで考えたのは、これって京都市内でも参考になるのかな?ということでした。
今回はこの動画の内容をあげながら、以下の順番で進めて行こうと思います。きっと京都市内の土地選びの参考の1つにはなるかと思うので、是非最後までご覧ください♪
・不動産屋さんが「ちょっと考えた方がいい」と言っていた地名や跡地についてご紹介。
・それを京都市内に当てはめてみます。
・そして最後に私の感想を書きます。
では始めましょう♪
1.動画では何がダメと言っていたか?
まずはこの動画の中で、不動産屋さんが「ちょっと考えた方がいい」と言っていた地名や跡地についてご紹介します。大きく分けてこの2つです。
①この文字が付いていたら危ない?
②昔この建物があったら危ない?
では、順番に行きましょう。
①この文字が付いていたら危ない?
動画では、「蛇・龍・鬼」「谷・沼」「鶴・亀・桜」などの文字が付いている地名の場所は災害に遭いやすい、と説明されています。
それは以下のような理由だそうです。
・「蛇・龍・鬼」は、以前に水害や大きな災害が起こったために付けられた可能性が高い。
・「沼・谷」は、低い土地・水がたまりやすい土地に多い。
・「鶴・亀・桜」は、「つるっとすべる」「土地を噛む(えぐれる)」「土地を割く」という音のしゃれからつけられた可能性がある。
私の感覚としては1つ目と2つ目はなんとなくそうかな、と思うのですが、3つ目のシャレは半信半疑ですw

なんかこじつけみたいな気もするけどなぁ…笑
ただ、3つ目の他の例として挙げられていた「梅田」の語源が、土地(田んぼ)を「埋めた」というところから来ている、とされていたのを聞いて、それもあるかもしれないなぁと考え直しました。
②昔この建物があった場所は危ない?
では次、どんな建物が昔建てられていたらその土地は危ないか?という点です。
動画では、以下の建物について話されていました。他にもあったかもしれませんが、気になったのは以下の2種類です。
・ガソリンスタンド・理容美容店・印刷工場
・墓地
1つめのガソリンスタンド・理容美容店・印刷工場にはちゃんとした理由があって、「土壌が汚染されている可能性が高いこと」を考えないといけないからだそうです。油や薬剤を使用する仕事柄、たしかにあり得る問題ですよね。また、もし調査をしないといけないとなると、かなりな費用が必要となるそうです。そんな土地に家は建てられないな、と私も思いました。
2つ目の墓地跡、これは事前に知ってたら家を建てる気にはとうていなれないと思います。考えただけでも気持ち悪いし、なんか変な夢を見そうですよね^^;
2.これを京都に当てはめてみたらどうなる?!
さて、前の章では動画内での解説をまとめたのですが、ここではこれを京都に当てはめてみたらどうなるか、というのを検証してみました。
①「この文字が付いていたら危ない?」を検証!
まず、前章で挙げられた文字が付いている地名を京都市内で探してみました。
1)蛇・龍・鬼
それぞれで地名を探すと以下のようになりました。
・蛇 → 「太秦蛇塚」 石室の周囲に蛇が数多く生息していたという伝承から命名。
・龍(竜) → 「天龍寺・竜安寺」「青龍町」「龍池町」
「天龍寺・竜安寺」は、竜神という宗教的な意味合いが強い。
「青龍町」は、平安京を守る四神の一つ「青龍」からつけられた名。
「龍池町」は、昔あった二条新御所の名庭「龍躍池(りゅうやくち)」から付けられた名。
・鬼 → 酒呑童子などの伝説から八瀬や大枝があげられるが、鬼という文字はついていない。
これら以外にも多くの土地名や町名はあるようですが、京都は歴史が長く、その中から付けられた宗教的・歴史的・文化的な名前が多いようです。調べたものに限っては土地の危険性を表すようなものは見出せませんでした。
2)沼・谷
さてこれはどうでしょう。
沼 → AIで探した結果は「横大路沼」のみ。
こちらは昔あった巨椋池の干拓地跡であり、まさに沼地であることを表していました。
谷 → 京都市が盆地であることから、数えきれないくらいの「谷」付き地名がある。
京都市の中心地以外、伏見区・東山区・左京区・北区・右京区・西京区には特に多く、それらの土地は水害や土砂災害の危険地域もありました。これは京都以外と同じく、地名が災害を表してくれている良い例だと思います。
土砂災害については京都府のサイトで細かく地域を分けて表示されているので、是非そちらをご参考になさってください。
検証してみると、一般に言われている「ある文字が付いている場所」というのはその通りだという部分もありながらも、京都では一部当てはまらない部分があることがわかります。
地名を見ながらの選別法は災害を防ぐためのものでした。昔災害があったために付けられた名前は防災に役立つと。しかし京都の地名の名付け方は政治的・文化的な由来が非常に多いです。京都で防災を目的として地名を見るならば、それが災害を想起したものかどうかをしっかりと調べる必要がありそうですね。
②昔この建物があったら危ない?
次はもともとそこにあった建物についてです。
1)ガソリンスタンド・理容美容店・印刷工場
これらについては先ほども言ったように非常に気を付けないといけないですね。どの地域であろうとも使う薬剤や油は変わりません。よって、ここは京都も他の地方も同じだと考えて良いでしょう。
2)墓地
・墓地がぎゅうぎゅう詰め?!
さて、実はここが一番今回言いたかったポイントであります。それは、市内で「墓地跡でない」場所を探すのは、相当難しいという点です。他の地方もそういう場所はあるかと思うのですが、京都に匹敵する地域はなかなか無いように思われます。

墓地跡は気持ち悪いよ~!

そやけどなぁ、京都はお墓だらけやさかいになぁ…
お墓というと、それはお寺に付随するものがほとんどです。現在お寺があってお墓のあるところは宅地にはなりませんが、「昔お寺やお墓があった」というところはたくさんあります。お寺が集まっているところや、そうでなくても歴史の長い地域には特に多いようです。
それを知るために、まずは京都市内の寺院数と広さ当たりのお寺の数を見てみましょう。これは現在お寺とお墓のあるところであって「宅地」ではありませんが、京都市内でいかにお寺が数多く存在しているかを見ていただくために示してみました。
まず、京都市内の寺院数ですが、京都府の公式統計(宗教法人関係データ)によると1,656ヵ寺。これを京都市の総面積(京都市公表データ:827.83 ㎢)で割ると1 ㎢あたりの寺数が出てきます。計算すると約 2.00ヶ寺。意外と多くないですね。しかしここには京都市内にある広大な森林が含まれるので、あまり現実的な数字ではありません。
そこで明治時代初期に市となった直後に京都市の範囲だった上京区・中京区・下京区に限って見てみると…
| 上京区 | 約 7.03 ㎢ | 278件 | 約 39.5 軒 / ㎢ |
| 中京区 | 約 7.41 ㎢ | 149件 | 約 20.1 軒 / ㎢ |
| 下京区 | 約 6.82 ㎢ | 260件 | 約 38.1 軒 / ㎢ |
| 3区合計 | 約 21.26 ㎢ | 687件 | 約 32.3 軒 / ㎢ |
一気に数が増えてきましたね!では一番数の多い上京区を例にとって、密度の高さを感じてみましょうか。
上京区のお寺密度は1 ㎢あたり約39.5軒です。これは1 ㎢を「歩いて1辺を通り過ぎるのに15分かかる正方形のエリア」*注 と考えると、「15分の徒歩圏の中に40軒ものお寺がひしめきあっている」というぎゅうぎゅう詰め状態になります!相当な密度だと思いませんか?
*注:ゆったり歩く速さ(時速4Km)として計算しています。

ギャー!お寺だらけ~!
・墓地の上で生活する京都人?!
そんな地域で、お寺とお寺の間に以前今は無いお寺が建っていたりすると、そこにはお墓があり、その場所は現在宅地になっている、という可能性は結構あると思います。今はもう聞いたことないようなお寺があった、なんて京都市内では山ほどあるでしょう。
また、お寺の引っ越しも数限りなくあります。豊臣秀吉が行った京都の都市改造の時には、主だったお寺はほぼお土居の近くや寺町と言われる場所に移動させられました。その時にはお墓も移動したでしょう。もともと密度が高いところのお寺に引っ越しが多いとなると、想像ができるのではないでしょうか。
そして江戸時代には宝永の大火・天明の大火のような大きな火事が何度も起こっており、そのたびに多くのお寺は幕府の命により移転を余儀なくされました。なので、以前お寺があった、お墓があった、という場所は京都市内にはもう無数にあると思ってよいでしょう。
2015年5月29日の産経新聞で、「豊臣秀吉が寺町に強制移転させたお寺とお墓の跡が出土した」というニュースがありました。そのお寺は移転したあと宝永の大火で燃えてその後再建されなかったようです。京都府立鴨沂高校の敷地で工事の途中に出てきたようですが、こういう事例は結構あるようですよ♪

近所の大きな建物工事の時、「お墓とお骨が3体出てきた」って話、聞いたことあるえ笑

うへ~! 常にお墓の上で生活してる、って感じ?!!

そやなぁ笑 京都の人はそういうの当たり前やと思てるしなぁ笑
なので、家の下がお墓だったかどうか、ということを詳しく知りたかったら、中世あたりからの古地図を調べるしかないでしょうね。調べる方法は他の地域でも同じだと思うのですが、お墓に当たる可能性は他所よりは高いと覚悟しておいたほうがよいでしょう。
方法としては時代を分けてざっくりと2つです。
①江戸時代以前:お寺に関わる町名や地名があれば、そのあたりにお寺が昔なかったか見てみる。
②明治以降:近代京都オーバーレイマップで、該当地点に何があったか調べる。
特に②は正確にその地点の歴史がわかるのでおすすめです。
動画の「墓地を避けるという選別法」は間違ってはいないけれど、元墓地があまりに多い京都ではよほど昔まで調べないと難しい方法だと言えます。現実的には②のようにここ100年くらいのことで良いでしょう。詳しく調べ出すと、泥沼にはまり込むかもしれないですからねw
3.京都は守られている町!
①そんなに古くまで調べる必要はない?
しかし実は、そんなに古くまで詳しく調べることはあんまり意味のないことだと思ってます。理由として2点挙げてみると、
・問題なのは、供養されているのか、祟られている状態なのかということだから。動画でもその点を問題にされてました。
・マクロな目で見れば、「京都は昔からいろいろなものに守られてきた町」だから。それらは長い歴史をかけて、京都の町を悪いものから守ってきているのではないか、ということです。
②京都は「誰に・何に」守られてきた?
京都は「誰に・何に」守られてきたか?私は、大きく3種類に分けられると思います。
1)方位の神様。
四神相応の都と言われ、玄武・青龍・朱雀・白虎に守られ平安京が生まれました。東西南北や鬼門・裏鬼門に配置された大将軍神社・城南宮・石清水八幡宮など方除けの神社やお寺が数多く存在し、京都を長く守り続けています。
2)数多い寺院・神社。
これはもう言うまでもありません。これだけ大小多くの神様仏様を1000年以上お祀りし、守られている町は他にはないでしょう。
③名もなきお地蔵さまや神様仏様。
各町内には町内を守るお地蔵様がおられ、町民は毎月毎年手を合わせています。街中には小さな神社があり町内や個人で祀られるところも多いです。そして道端の小さな仏様にまで祠を作りお祀りする文化は、京都の町に何らかの力を与えるのでは、と私は信じています。
そんな力が何重にも合わさって、たとえどんな悪霊が来ても守ってもらえる… こんなふうに思っている京都市民は少なくないと思っています。

晴明さんに人気があるのも、守ってもらえるて思てるさかいにやわ♪
ただし、京都はやっぱり複雑です。いろんな土地のいわれがあり、文字や墓地以上に気を付けないといけない部分はやはりあります。また長い歴史に封じ込められた忌避的な理由もあります。一部は文章にできないものがあったりしますが、それはいずれ書けるところだけでも解説してみたいです♪
4.まとめ
・動画では何がダメと言っていたか?
私が見た動画「忌み地と家怪2 不動産業がオススメできない土地の特徴と地名…」で言っていたポイントは
①「蛇・龍・鬼」「沼・谷」「鶴・亀・桜」という文字が付いていたら危ない。
②昔、ガソリンスタンド・理容美容店・印刷工場、またはお墓があったら危ない。
・これを京都に当てはめてみたらどうなる?!
①この文字が付いていたら危ない?
「蛇・龍・鬼」は、京都の地名では災害と関わる地名ではなかった。
歴史的・文化的な由来を持つ地名が多かったから。
「沼・谷」は市街地周辺に多く、実際に池があった場所や低地にある地名が多かった。
地名による災害選定には役立つ。
②昔この建物があったら危ない?
1)「ガソリンスタンド・理容美容店・印刷工場」は薬品などの汚染が多そう。
これはどの地方でも役に立ちそう。
2)「墓地」があるかどうかはどう調べる?
京都市内で古い墓地だったところも含めるとぎゅうぎゅう詰めなくらい多い。
古いものは地名や町名、明治以降は近代京都オーバーレイマップなどで調べられる。
しかし長い歴史の中、墓地で無かった土地を探すのは難しい。
・京都は守られている町!
①そんなに古くまで調べる必要はない?
・問題なのは、供養されているのか、祟られている状態なのかということだから。
・マクロな目で見れば、「京都は昔からいろいろなものに守られてきた町」だから。
②京都は「誰に・何に」守られてきた?
1)玄武・青龍・朱雀・白虎の四神、方除けの神社・寺院。
2)数多い寺院・神社。多くの神様仏様に1000年以上守られている稀有な町。
3)名もなきお地蔵さまや神様仏様。
こんな力が何重にも合わさって京都は守られている。
今回は、動画で見た土地を地名や特徴で選ぶ際の条件が京都でも通用するかを私の独断と偏見で検証してみました。あくまで私の考えなので、これがすべてを表すものでないことは御了承ください。
しかしみなさんの「京都の家選び」や京都トリビアを知るお役に立てれば嬉しいです!



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