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時代祭は誰が運営しているの?自分も出ることができるの?

年中行事
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壮大な時代絵巻の時代祭、参列者も約2000名という大きなお祭ですが、さてこれはどういった人たちがやってるのかな、って思ったことありませんか?きれいな衣装を身にまとって、自分も出てみたいなぁと思う方もいるかもしれませんね。

ここでは、時代祭の運営って誰がやっているのかとその意外な中身、また、ひょっとして出る方法があるのかも、ということもお伝えしたいと思います。京都市内の特に中心の古い地域に住んでいる私が、レアな情報をお知らせできる記事ともなっています!

このサイトでは京都に先祖から300年以上住み続けている「あや」が、「ほんまもんの京都」「知ってると得する情報」「京都人でもほとんど知らないトリビア的情報」をお伝えしています。どんどん増やしていきますので、ぜひブックマークよろしくお願いします!

運営は誰がやってるの?

行列の構成

平安神宮のお祭+主に「平安講社」による行列で構成されています。

平安神宮のお祭部分は、「神幸列」と呼ばれる最後部分の列を含む4列ほど。行列の大部分は京都市民で構成された「平安講社」が運営しています。

平安講社とは: 明治28年(1895年)にお祭が始まったとき、資金や人員を得るために京都市民で構成する「平安講社」という団体が作られました。また、平安神宮の氏子は京都市民全部となっており、現在も時代祭を運営する中心となっています。

でも、これは信仰を強制するものやなくて、氏子さんの有志が参列してる、ってことになってます。信仰は自由ですしね。実際には各学区の自治会の役員さんが参列したはりますね。

平安講社は地域別に11社に分かれ、その1社の中は複数の学区で構成されています。それぞれの学区が資金を集め、それをまとめて時代祭の主たる運営資金とします。つまり、京都市民がお金を出し合って時代祭を行っている、ということです。また、他には京都市内にある花街の組合や京都青年会議所や各団体も参列しています。

「学区」とは、明治維新に設立された各小学校の元校区のことです。今は小学校が統合されて1つの小学校の中にいくつも学区があることがあるので「元学区」と書かれることが多いですが、今も自治の基本となるワードなので、京都の人が呼ぶときはあまり「元」は付けません^^;

詳しい各行列の担当を見ても平安講社がいかに重要な役目を果たしているかがわかります。

時代祭 行列担当
維新勤王隊列 平安講社 第八社(中京区・朱雀学区)奉仕
維新志士列 京都青年会議所奉仕
徳川城使上洛列  平安講社 第六社(下京区・南区)奉仕
江戸時代婦人列  京都市地域女性連合会奉仕
豊公参朝列 平安講社 第十社(伏見区)奉仕
織田公上洛列 平安講社 第五社(東山・山科区、中京・下京区の一部)奉仕
室町幕府執政列 平安講社 第十一社(西京区)奉仕
室町洛中風俗列 深草室町風俗列保存会奉仕
楠公上洛列 平安講社 第九社(右京区)奉仕
中世婦人列 大原観光保勝会奉仕・桂・桂東婦人会輪番奉仕・京都花街組合連合会輪番奉仕
城南流鏑馬列 平安講社 第四社(中京区・下京区)奉仕
藤原公卿参朝列 平安講社 第三社(上京区・中京区)奉仕
平安時代婦人列 京都花街組合連合会輪番奉仕・京都市地域女性連合会奉仕
延暦武官行進列 平安講社 第二社(左京区・北・上京・中京各区の一部)奉仕
延暦文官参朝列 平安講社 第一社(北区・上京区)奉仕
神饌講社列 京都料理組合奉仕
前列 平安講社 第七社(左京区)奉仕
神幸列  
白川女献花列 白川女風俗保存会奉仕
弓箭組列 南桑田郡(亀岡市)・船井郡(南丹市)有志
各社のしくみと運営方法

大体の社では、社の中にある学区で役が持ち回りとなっているので、何年かに一度装束を着る当番が回ってきます。氏子の有志が時代祭のために出資をして、それを毎年積み立てておき、当番学区の年が来たら、そのお金で準備をして参列します。

社によりいろんなパターンがあるようなのですが、私の住む第一社では、参列者は学区の自治会の役員さんと、町内で回ってくる回覧板で参列者の希望を募り、応募した人が出ることになっています。その学区内に住んでいたら、外国人でも参列できます。

装束は地元の着付け師の方が着せていきますが、2000名の参列者に地元の人だけで着付けができるのは、呉服関係の人が多い京都ならではだと思います。ただし、どうしてもできない宮中関連の衣装は、東京から来ていただくこともあるそうです。

第一社は延暦文官参朝列を担当しています。一番位の高い「三位」の人がいる列です。最後の方でとっても地味な列ですが、平安神宮に着いた時に全列を代表して「祭文」を読む係なので、うちの社の人たち、はとても誇りを持って参列しています!

当番学区以外の役員さんたちも、装束を着た人たちの後に毎年学区別に並んで歩いておられます。裃を着て歩くのですが、途中で列を外れることができないことになっているので、暑かったり体調の具合によっては、なかなか人に言えないご苦労もあるようです。

当番学区は何年も準備して、参列も大変なのですが、地域の人の技術の総力で時代祭を運営しているという自負があり、これができるのは京都だけだというプライドを持って、みなさん参列をしています。

また、第八社区域の朱雀第一~第八の各学区のように、維新勤王隊列に毎年参加されている学区もあります。学区内の中学生以上の男性が対象で、毎年募集されているということでした。最近は子どもの数が減っていることもあって、参加人数をそろえるのに苦労されているようです。でも参列している人たちは、日頃の練習の成果を発揮して見事な演奏をされてますよ♪

参列する方は「威厳を持って歩いてほしい。前を見て、声をかけられても返事をしないように」との指導があるので、参列している間は返事をされることはありません(してたらたぶん後で言われる)。なので、返事をしないのは機嫌が悪いんではないですからね♪知ってる方がいて声かけしたいときは、出発前か終わった後でお願いします!

一般人も出ることができるの?

結論から言うと、京都市民以外の一般からは難しいようです。
ただ、京都市内の学生は行列参加と公式パンフレット販売のアルバイト募集があります。

行列参加アルバイトの条件は?

まずは、行列参加アルバイトの参加要項です(2023年)。

月  日 令和5年10月22日(日)[雨天順延の場合、10月23日(月)]
時  間 集合7:30~解散16:00(集合時間厳守)
場  所 平安神宮 集合(下記、時代祭当日集合場所図 参照
内  容 祭具等を持って行列に参加
申込資格 大学生(男女)…京滋アル対加盟校登録の大学生
※女子については、10月9日(祝)14:00~の説明会に出席可能な方(必須)
雨天順延時10月23日参加可能な方又は代替えの人を出せる方
賃 金 8,000円
(終了時に支払・参加証明書同封)朝食、昼食の支給有り。交通費なし
締  切  145名の定員になり次第
条  件 下記、注意事項が厳守できる方

資格としては、「京滋アル対加盟校登録の大学生」でないといけないのでここは注意です。また、集合7:30~解散16:00で、行列をずっと歩かないといけないので結構きついかもしれないですが、学生さんは若いので大丈夫でしょう!

それより他ではめったに経験できないお仕事ですので、是非貴重なアルバイトに応募してもらいたいです。最近は応募が減ってきているらしく(平日だからでしょうか?)、主催者側も苦慮されてるようです。

公式パンフレット販売アルバイトの条件は?

また、行列参加だけでなく、公式パンフレットの販売のアルバイトもあるようです以下が要綱です。

月  日   令和5年10月22日(日)[雨天順延の場合、10月23日(月)]
時  間  集合9:00~解散16:00(集合時間厳守・実働7時間程度)
場  所 平安神宮 集合(下記、時代祭当日集合場所図 参照)
内  容 時代祭パンフレット販売
申込資格 大学生(男女)…京滋アル対加盟校の大学生
賃  金 歩合制・終了時支払、食事・交通費なし
(1部毎@80円100部以上毎奨励金有)※下記計算例参照
※パンフレット販売計算例(100部毎に奨励金)
例1 70部販売×80円=5,600円
例2 100部販売×80円+奨励金2,000円=10,000円
例3 300部販売×80円+奨励金6,000円=30,000円
締  切 50名の定員になり次第

ちょっと驚いたのが、パンフレット販売の方は歩合制なんですね!なかなかシビアな条件ですが、頑張った分たくさんいただけるということですから、頑張る人にはやりがいのあるアルバイトと言えます。

まとめ

1.運営は誰がやっているのか

京都市民からなる「平安講社」が行っています。地域別に11社あり、行政区や元小学校の学区が割り当てられています。

また、各社のなかで役をする(その列の特別な装束を着る)学区が持ち回りとなっているので、資金を積み立てして当番の年に備えています。第八社は朱雀の各学区が毎年維新勤王隊列を受け持ち参列、演奏をしています。

参列する人たちは出ることに大変誇りを持っておられます。参列時は威厳をもって行進するように言われているので、掛け声に応えたりはできません。

2.京都市以外の一般の人は出られるのか?

残念ながら市外の人は出られません。ただし、「京滋アル対加盟校登録の大学生」は出ることができますので、貴重な経験ができるこのアルバイトに是非応募していただきたいです!

今回は以上です。レアな情報もあったと思いますが、皆さんのお役に立てると嬉しいです。

時代祭の歴史と京都の人たちの思いを知りたい方はこちら

https://honmamonkyoto.com/jidaimatsuri-donnaomatsuri-187 ‎

この記事を書いた人
あや

ご先祖さんより京都・上京区に300年以上居住しています。細かな習わし事まで続けてきた先祖の行いを受け継いで、私も京都の年中行事やお祭が大好きです。京都に住んでいる方・京都が好きな方に、知って役に立つ、また他所では教えてもらえない京都情報をお伝えします。

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