「洛陽四十八願所」の第十八願は「真如堂」です。また、回る順番は21番目となっています。
巡礼を回る順番と四十八願の「願」の数はお寺によって違うことがあります。回る順番は、巡礼を行いやすいように地理的に近いところを次にすることがあって、「願」の番号とは順番が変わってしまったりするのです。今回は「願」ではなく、巡礼を回る順番通り並べていきますのでご注意ください!
巡礼「洛陽四十八願所」について知りたい方はこちらでどうぞ。
1.第十八願 真如堂について
宗 派 天台宗
寺院名 鈴声山 真正極楽寺 真如堂
所在地 〒606-8414 京都市左京区浄土寺真如町82
本 尊 阿弥陀如来
御朱印 有
サイト等 https://shin-nyo-do.jp/
①歴史
1)年表
| 永観 2(984) | 戒算が、延暦寺常行堂の阿弥陀如来像を、神楽岡東の東三条院の離宮に移して開創。 |
| 正暦 3(992) | 真如堂の堂舎が建立される。 |
| 正暦 5(994) | 阿弥陀如来像を比叡山常行堂より移して本尊とする。 |
| 文明10(1478) | 真如堂本尊、応仁の乱のため比叡山→穴太宝光寺→一条町(元真如堂町)に移る。 |
| 文明16(1484) | 足利義政、真如堂本堂の旧地(神楽岡)への再建と本尊の帰座を命じ、旧地へ戻る。 |
| 永禄12(1569) | 将軍足利義昭の命により、新しい寺地を一条通北(元真如堂町)としに移転。 |
| 天正15(1587) | 豊臣秀吉の聚楽第建設に伴い、真如堂、京極今出川に移転。 |
| 1600年代 | 焼失と再建を繰り返す。 |
| 元禄6(1693) | 東山天皇の勅により現在の寺地に戻る。 |
| 宝永 2(1705) | 現在の伽藍を建立。 |
東三条院とは、藤原道長の姉で円融天皇の女御、一条天皇の母となった人です。
2)真如堂の順番が変わっているわけ。
真如堂のサイトの年表は非常に長く、その変遷の大きさを物語っています。歴史が長いためもありますが、焼失を繰り返しているうえに何度も移転をしています。それも京都の街中である上京の一条町と元々あった地を往復するように移転していたのが特徴的です(故に半分くらいに省略しておりますm(_ _)m)。
この四十八願が定められたのは慶長18年(1613年)。そのころ真如堂は「京極今出川=寺町今出川」の地にありました。
願数は80年前の場所に合わせて決められているので、願数で行くと、寺町通今出川上ルの仏陀寺の次となり、真如堂の次は寺町通今出川下ルの清浄華院となります。
しかし元禄6年(1693年)に今の地、平安神宮の北東に移り(戻り)、仏陀寺・清浄華院から随分と離れてしまいました。それで移転後はその場所に合わせ、巡礼の順番が百万遍知恩寺の次に変更となったのです。
②仏像・墓など
1)秘仏・阿弥陀如来(うなずきの弥陀・重要文化財)
こちらの阿弥陀様は「うなずきの弥陀」としてとても有名で、多くの方がお参りに来られています。
平安時代・慈覚大師円仁さんの作です。ただし御厨子の御開帳は年に1日だけ、11月15日のみとなります。→ 御姿はこちらで。
「うなずきの弥陀」という名前の由来は、簡単に言うとこのようなことです。
慈覚大師・円仁により比叡山の本尊として作られ、白毫を入れ完成させようとしたとき、この阿弥陀様は横に首を振られたとか。そしてもう一度阿弥陀様に「では京に出てすべての人々、特に女性をお救いください」と頼むと、「阿弥陀様は三度うなずかれたのです。
参照:真如堂サイト「仏像」のページより
こちらの阿弥陀様は、女性を救ってくださる仏様。女人禁制の比叡山にいては女性を救うことができません。だから阿弥陀様は比叡山の本尊になることを拒否されたんですね。
そこで東三条院の離宮に移し真如堂が開創されることになるのですが、10年ほどは比叡山と往復されていたようですね。正暦 5年(994年)にようやくこちらに落ち着かれます。
脇侍(両端の仏様)は、以下のような方がおられます。
・不動明王(左)(平安時代)
なんと、安倍晴明が不慮の死に至ったとき、閻魔大王に直談判して命を救った念持仏とか。ものすごい法力ですね!(真如堂縁起)
・千手観音(右)
伝教大師最澄さんが作られたと伝わる仏様です。たくさんの手での救いがあるご利益の多い仏様です。
2)美術関係
真如堂さんのサイトをまとめて表にしました。
| 真如堂縁起 | 大永4年(1524年)に完成 宝物虫払会(7月25日)に写本を一般公開 |
| 大涅槃図 | 僧厭求や海北友賢らにより宝永6年(1706年)に作成 11月1日~翌月第一日曜日に一般公開(変更有) |
| 観経曼荼羅 | 当麻曼荼羅とも言う。明和4年(1767年)に製作。 |
| 寒山拾得 | 狩野山雪作 |
その他、襖絵や本堂裏堂にある釈迦三尊像など、多くの寺宝があります。
2.いざお参り!
紅葉の名所である真如堂は、やはりその時期に行きたいと思い、12月最初に参拝しました。
御開帳の11月15日は逃してしまいましたが、それ以外は特別拝観で見ることができました。
①総門~本堂
総門前はまだお寺の外ですが、すでに真っ赤に染まっています。

まっすぐ進むと本堂に着きますが、着くまでに紅葉の攻撃?!を受けて目がくらみました。

本堂までの紅葉が見事すぎて回り道。なかなか前に進めません!

茶店や三重塔を横目に見ながら…


②本堂拝観


ようやく到着。靴を靴袋に入れて入って行きます。
これは本堂の左部分です。帰りはここから下りても良いですが、右側の階段の方が本堂に帰って来た時の場所に近いです。
中に入ってまずはご本尊にお参り。御開帳はされてませんが、とりあえずは手を合わせ拝みます。
その後、特別拝観をしたい方は左の方へ。受付で1,000円を支払います。この方式は、特別拝観があるときはいつも同じのようです。
あ、本堂の中と、それ以降の建物の中は撮影禁止ですよ!
特別拝観をして、御朱印も欲しい人は、こちらで御朱印帳を預けます。特別拝観の人は回ったあとにこちらに戻ってきていただくことになります。特別拝観をしない人の御朱印は、書き置きをいただきます(各300円)。
入ってすぐに軸を拝見。
狩野山雪「寒山拾得」(重文)、刺繍の「観経曼荼羅」(縦5m、幅4.4m)のほか、藤原道長の姉である「藤原詮子像」、そして「一条天皇像」がありました。
一条天皇、「光る君へ」の塩谷さんほどイケメンではありませんでしたが(一条天皇さんごめんなさい!)、それでもかなり端正なお顔立ち♪

そやけど、昔のイケメンと今とは基準が違うさかいになぁ。ええお顔やったんやと思うえ。
観経曼荼羅は、250年前に作られたとは思えないほど金糸がキラキラで美しかったです。阿弥陀様の目は金糸をうまく使い、どこから見ても目が光りこちらをご覧になっているように見えました。昔の技術・アイディアに驚かされます。
ご本尊裏の釈迦三尊像を見て廊下を渡り、次の書院へ行くのですが、本堂を出たらもう紅葉紅葉です!


③書院の庭に感動♪
書院では建物の中は撮影禁止。そのせいもあってか、皆さん庭の方を向いて紅葉をパシャリパシャリ♪


もうどこを見ても紅葉紅葉!仏様の拝観を忘れそうになるので、お参りは絶対最初に済ませた方がいいですね。
お庭から大文字山が見えていました。借景としては最高です!

再び廊下を渡り、本堂の周りの廊下を通ってご本尊の前に戻ってきます。


④御朱印をいただく。
御朱印を頼んだ方は、紅葉ばっかり見て持って帰るのを忘れたらダメですよ♪御朱印は書き置きと同じく300円です。
今回は御朱印帳をいただいた時に、こちらの札書きのコピーをお渡ししました。昔の四十八願のことは全くご存じなく(浄土宗でないのでよけいそうだったかも)、説明に時間を要しました。
無事お渡しできたあと、本堂から出て、周りの仏様にご挨拶をして帰りました。帰りました、というか、再び紅葉の中でフラフラしてた、と言ったほうがいいかもしれません(笑)


あまりの紅葉の赤さに「紅葉酔い」をしたようになり、次参拝に行く金戒光明寺さんに行く頃にはだいぶ疲れてしまいました。いやいや、疲れてる場合じゃありません。金戒光明寺さんも紅葉だらけですよ!
・御朱印をいただく仏様を必ずお参りください。
・境内の写真はお寺さんに許可をいただいてから撮ってください(仏像は信仰対象なので撮影不可が多いです)。→こちらのような大きなお寺では指示があると思います。「
3.御朱印

「無量寿」
とは、限りない命のこと。
限りない命を持っておられる阿弥陀如来のことを言います。
4.阿弥陀如来の誓願
阿弥陀如来の誓願の18番目です。
南無阿弥陀仏の称名念仏一行を修して、極楽浄土に往生すること。
参考:新纂浄土宗辞典
まさに浄土宗の第一の教えとなるご誓願ですね。真如堂は天台宗ですが、こちらのご本尊は阿弥陀如来様であり、「無量寿経」で四十八願を説かれている内容としては宗派は関係ないと思っています。
5.真如堂への道のり
*地図が見えにくい時は地図上をクリックしてください。
住所表記は「京都市左京区浄土寺真如町82」。
碁盤の目からは大きく外れた場所、というか山の上ですw
市バスを降りて白川通から上るなら、バス停「錦林車庫前」で降り北へ行き、登り口から上ってください!
真如堂さんのサイトにもありますが、市バスの「真如堂前」に近い坂道からは上らないほうがいいです。とにかく坂が急すぎる!今回は車で上がったのですが、それでもその勾配が怖かったです~

「真如堂」言うたら、うちの母親がしんどいとき、「あ~しんにょどう!」て言うてたの思い出すわ~(シャレです。念のため)
次は22番目、第二十五願の金戒光明寺です。
真如堂の前はこちら






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