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【考察】節分行事の「恵方巻のまるかぶり」が流行る3つの理由

恵方巻 京の習わし
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節分が近づいてくると、皆さんの御宅ではどんな準備をされるでしょうか?今どきの慣習というと、豆を買うというより、まずは恵方巻を準備することが一番になっているように思います。

この恵方巻、「まるかぶり」しますよね。しかも黙って。考えてみたらおかしな習わしです。こんな不思議な習わしが、なぜもてはやされるのか?今回は、みなさんが納得できそうな理由を私なりに考察してみましたので、是非読んでみてくださいね。

このサイトでは京都に先祖から300年以上住み続けている「あや」が、「ほんまもんの京都」「知ってると得する情報」「京都人でもほとんど知らないトリビア的情報」をお伝えしています。どんどん増やしていきますので、ぜひブックマークよろしくお願いします!

1.今どきの流行り「恵方巻のまるかぶり」

皆さんご存じの「恵方巻のまるかぶり」、その年の恵方を向いて黙って巻き寿司をまるかぶりする、という習わしです。まずは恵方巻の歴史を説明しますが、流行り始めた頃の京都の人たちの様子も思い出したので、それも付け加えて説明しますね。

恵方巻
①大阪で作られた習わしだった?

由緒として一般的に言われるのが「大阪で始まった」ということ。そしてそれを「大阪海苔協同組合」さんが広めたと。諸説ありますが、いろんなサイトを調べてみても、「江戸時代からあった」「いや明治ごろできた習わしだ」とかもう様々な説が流布しています。どれも文献や証拠はなく、どれが本当なのか、どれも正しくないのかは全くわかりません。ただ、どれもほぼ大阪発なので、発祥の地域は大阪であることはかなり正解に近いのではないでしょうか。

②京都人から見た恵方巻

京都にとって、大阪はお隣の町ですが、文化としては昔からかなり違います。場所は近いですが、今でも文化圏としては別物と言えます。

私が小さいころ、京都にこの習わしはありませんでした。節分に合わせて巻き寿司を販売する店も皆無でした。

私が知ったのはいつごろだったか、高度成長期後の1980年代ごろに聞いたような記憶があります。そして、コンビニが全国にできた頃、2000年前後に急激に全国に広まった、というのが私の認識です。

あや
あや

最初出た頃、京都の人は

「なんで巻き寿司食べなあかんの??」

「え~なんで巻き寿司切らへんの?!」

て、みんな言うたはったえ!

2.恵方巻が広がり続けている3つの理由

①巻き寿司をまるかぶりする面白さ

この「恵方巻」文化を知った時は衝撃的でした。巻き寿司を切らずに、しかも手で持ってまるかぶりするとは… 最初は「なんとお行儀悪い!」とか「食べにくそう」とか思っていましたが、反面すごく興味がありました。

そう、まるかぶり、「面白い」んです!まさにこれが、恵方巻が広まった1つ目の理由ですね。

なぜって、絶対やったらダメな食べ方が堂々とできるって、面白いですよね!伝わって広がる理由というのはまさに「面白い」「楽しい」。みんな、うまく乗せられたな~ってところでしょうか。

まなぶ
まなぶ

僕も小さいころやったよ。みんなが黙ってるのに耐えられなくて、

思わず吹き出して怒られたな~

あや
あや

特に子どもは絶対やりたい食べ方!

うちの母も「あほらし」て言いながら、いっぺんだけやけど、やってたえ。

②とにかく美味しい!

2つ目は、恵方巻が美味しいこと!

何といっても美味しかったら広まるし、また来年もやりたいと思うでしょう。食べることにかけてはどこの地方の方でも興味がありますからね!

また、巻き寿司というのはすし飯を海苔で巻けばできるもの。基本何を巻いてもいいから、お手軽なものから高級なものまでお客様のニーズに合わせて作れます。自分の好きな巻き寿司でできるわけで、それはもう「習わし」というよりは毎年の「お楽しみ」になっているのです。

恵方巻を作る材料
恵方巻は自分で作る方も!

炒った豆を使った習わししかなかった昔は、その豆はその頃の美味しいおやつだったのでしょう。でも、現代の人たちの口は贅沢になってしまいました。お豆は巻き寿司にはかなわない。みんなが豆より巻き寿司を買う気持ちは私もよくわかります。

③罪悪感なく料理の手を抜ける

3つ目の理由、それは「罪悪感なく料理の手を抜ける」ことです。

特に毎日毎日ご飯のメニューを考えている人たちにとって、夕方になると襲ってくる憂鬱は

「今日の晩御飯は何にしよう」

そんな悩みをこの日は持たなくていいのです。

「この日は恵方巻を出しておけば、家族は文句を言わない!」
「しかも切らなくていい!お箸もいらない!」
「何ならお皿もいらない!洗い物もない!」

こんな楽な習わしなら毎年やりたくなりますよね!

ましてや恵方巻が流行りだした40年ほど前なら、今よりももっとそんな気持ちになったでしょう。
「習わし」と言って手が抜ける。「恵方巻よ、ありがとう!」です!

3.我が家が「恵方巻」を買うけれど「まるかぶり」しないわけ

そんな理由もあって、恵方巻を我が家でも毎年買うことにしています。
でも、まるかぶりはしません!

買う理由は今まで書いてきた2つ目と3つ目で、とにかく美味しくて晩御飯の手が抜けるからです。

ただ、厄除けとしては使いません。「大阪の習わしだから」とかいう変な対抗心ではなく、京都に昔からあって、家でもずっとやり続けていた習わしがあるからです。厄払いの方法がすでにあるのに、あえて加える必要もないですからね!

なので、恵方巻はまるかぶりせず、食事としてちゃんと切っていただきますよ~!恵方巻、そのまま食べても美味しいでしょうけど、やっぱり切って食べたほうがいいでしょう(私の感想です)。

恵方巻を切って食べる
あや
あや

恵方巻をまるかぶりして、

豆やお餅みたいに喉を詰めたらえらいこっちゃ!

年がいったらなおさらやさかいに!

私の家でやり続けている、京都でも少なくなってしまった幻の習わしはこちらにあります。

4.まとめ

最近全国で流行っている節分行事、「恵方巻のまるかぶり」は、どうやら大阪発ということは間違いがないようです。

京都でも1980年代ごろから見かけていましたが、それまでは京都には全く無い習わしでした。2000年前後になって、コンビニなどの影響で全国に広まったというのが私の認識です。

恵方巻が広まった3つの理由とは
①恵方巻をまるかぶりする面白さ
②とにかく美味しい!
③罪悪感なく料理の手を抜ける

です。「面白い」「美味しい」「楽」が重なった結果、恵方巻は広く受け入れられました。

子どもにとっては楽しい行事の豆まきに恵方巻が加わって、ますます節分を楽しく過ごせる日にしていただきたいです♪

あや

ご先祖さんより京都・上京区に300年以上居住しています。細かな習わし事まで続けてきた先祖の行いを受け継いで、私も京都の年中行事やお祭が大好きです。京都に住んでいる方・京都が好きな方に、知って役に立つ、また他所では教えてもらえない京都情報をお伝えします。

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