祇園祭は7月に入り巡行までの間いろいろと行事がありますが、特に13日ごろからは鉾も建ち雰囲気も盛り上がってきます。たくさん山鉾があるので、効率良く見るには、まず鉾を目標にして歩かなければいけません。
山や鉾を見て歩くんだけど、近くに寄って立札を見ないと何鉾とかわからないんだよね。
あ、それ、ちょっとしたことで見分けがつくのんえ。
そこで今回は基本的な「鉾頭」で6つの鉾を見分ける方法・船鉾と傘鉾の見分け方をお伝えしましょう。
今回はこのようなことがわかるようになります。
・6つの鉾の鉾頭による「鉾」の見分け方がわかる。
・それにより巡行時、鉾の進行具合がわかるようになる。
・鉾頭の簡単な意味がわかる。
・鉾頭に隠れている形で楽しめる。
・船鉾2種・傘鉾2種の簡単な区別がわかる。
鉾は大きいので遠くからでも良く見えます。巡行時もカメラでズームしたりして確認していただけたらと思います。
マニアックな見分け方も書いてみましたので、こちらもどうぞ♪
1.鉾の構造
ではまず、鉾の構造を見て、鉾頭の位置を確認しておきましょう。他の記事にも出している図です。
屋根の上に立っている棒は「真木」です。この一番てっぺんに付いているのが「鉾頭」となります。
真木は船鉾・大船鉾・綾傘鉾・四条傘鉾以外の縦長の鉾6つには必ずあります。今回はこの6つの鉾を見分け法として鉾頭の解説をします。
*なお、こちらの図を引用したページはpdfでどなたでも印刷利用することができます。
2.それぞれの鉾の鉾頭とその意味
以下の図にしてみました。鉾頭は鉾の名前と深い関係のあるものばかりですが、見ても良くわからないものもあるので少し解説しますね。
鉾 | 鉾頭 |
---|---|
A. 長刀鉾 | 長刀 |
B. 菊水鉾 | 16弁菊 |
C. 月鉾 | 三日月 |
D. 函谷鉾 | 函谷関の山にかかる三日月 |
E. 放下鉾 | 日・月・星三光(すはま) |
F. 鶏鉾 | 鞨鼓の中に卵 |
A. B.は言うまでもなく名前どおりの鉾頭で見れはわかります。
C. も見たままなのですが、ややこしいことにD.の函谷鉾にも三日月が付いています。相違点は函谷鉾には月の下に山があることです。
E.は三光なので丸が3つ。面白いことがあるので後で写真出します。
F.は三角の中に丸で、丸は卵と言われてますが良くわからないそうです。
では放下鉾だけ写真をば。
これが「州浜」という模様に似ていると言われるのですがどうでしょうか。
最近聞いたのは、これがミッキーマウスに似ているということ。逆さまにしてみましょう。
するとなんとなくミッキーに似ているような^^;
隠れミッキーだということで写真を撮る方もいるそうです♪
3.船鉾・傘鉾の見分け方
船鉾と傘鉾はそれぞれ2つずつあるので、見分け方も少しお伝えしておきましょう。わかれば非常に簡単です。
船鉾は簡単で、前祭(17日)に出るのが船鉾、後祭(24日)に出るのが大船鉾です。宵山も別の日になるので間違えません。また、大船鉾は1年おきに大金幣と竜頭が舳を飾ります。
傘鉾の綾傘鉾と四条傘鉾はどちらも前祭に出ます。毎年7番目の鉾1番と15番目の鉾2番をくじとり式で決めるので、必ず7番か15番に巡行します。
綾傘鉾は傘が2台、四条傘鉾は1台と、傘の数で見分けることができます。また、綾傘鉾の棒振り囃子で棒振りをするのは大人、四条傘鉾は子どもなので、一見してわかります。
4.鉾の位置
各鉾の位置地図です。鉾は四条烏丸を中心として配置していません。室町時代、上京と下京は室町通でつながっていたので、この鉾町の位置も室町通が中心になっていることがわかります。
赤 鉾頭のある鉾6つ
紫 船鉾(大船鉾のみ後祭に巡行)
朱 傘鉾
5.まとめ
・鉾の構造
鉾頭は船鉾・傘鉾以外の6つの鉾が持ち、各鉾の真木のてっぺんにあります。
・それぞれの鉾の鉾頭とその意味
それぞれ鉾の名前や由来に関する鉾頭を持っていて、それぞれの鉾の鉾頭に付いて表示して解説しました。鉾頭がわかると鉾の見分けに役立ちます。鉾は背が高いので、巡行時にどの鉾かわかると、お祭の進行具合がよくわかります。
また、放下鉾のように面白い見方ができる鉾頭もあります。
・船鉾・傘鉾の見分け方
船鉾は17日の前祭、大船鉾は24日の後祭に巡行します。
傘鉾2つはどちらも前祭に出て、それぞれ7番か15番目に巡行します。綾傘鉾は傘が2つ、四条傘鉾は1つです。綾傘鉾の棒振りは大人がやりますが、四条傘鉾は子どもが行います。
今回は鉾頭による鉾の見分け方と、船鉾、傘鉾2つずつの見分け方をご紹介しました。祇園祭をご覧になる方のお役に立てば嬉しいです!
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