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京都の七夕、京都人にも忘れ去られた風習「七夕さん」とは?

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七夕さん アイキャッチ画像 おすすめのお店
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7月に入るとすぐにやってくるのが七夕。子どものころは幼稚園や小学校から笹をもらって帰ったものですが、大人になるといまひとつ関心も無くなってくるような気がしますね。

京都でも、大人が自分のために笹飾りをするなどということはあまりありませんが、一つ明治ごろまで行っていた面白い風習があり、そのアイテムがお店で買えたりイベントで行えたりできるので、ご紹介してみようと思います。

まなぶ君
まなぶ君

アイテムって、ぼくらが全く見たことがないジャンルなの?

あや
あや

う~ん、「七夕さん」て言うのやけど、男の子はやらへんかなぁ。そやけど、ひょっとしたら小さい頃見たことはあるかもしれんえ。

今回の記事を読むと、京都の古い風習がわかり、体験もできるので是非おすすめです。随分レアな情報なので、知っていればすごい京都通と言えるでしょう。風習の説明後、「七夕さん」が買えるお店と体験する方法を紹介しますので、最後まで読んでくださいね!

このサイトでは京都に先祖から300年以上住み続けている「あや」が、「ほんまもんの京都」「知ってると得する情報」「京都人でもほとんど知らないトリビア的情報」をお伝えしています。どんどん増やしていきますので、ぜひブックマークよろしくお願いします!

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1.「七夕さん」って何?

この風習の名前は「七夕さん」と言います。これは小さな着物の形をした和紙の紙衣で、笹飾りにも使われます。西陣織のような文様がある千代紙を使い、着物の形に作られた笹飾り、と言えばよいでしょうか。

今でもこんなものが笹飾りでぶら下がってますよね。ちょっと描いてみたんですけど…

七夕さんの形

今の笹飾りは着物をかたどった洋紙で薄っぺらい感じのものですが、「七夕さん」は和紙でできているので随分と重みがありそうです。

参考になる写真は、後に出てくる①購入できる店の章に掲載しています。またそこには、昔の実物が載っているお店のサイトのリンクも紹介しているので、最後まで読んでくださいね!

これは、幕末から明治にかけて京都で作られていたものだそうで、今の京都では全く見られないものとなってしまいました。この「七夕さん」の詳細が分かったのも平成9年の調査によるもので、そのとき既にごくわずかしか証言が得られなかったようです。そこから約20年たった現在では、もうすでに知る人もほぼ無くなったと思ってよいのではないでしょうか。

参考文献:季節を祝う京のご節句 「七夕」石沢誠司著 p.26

2.笹飾り以外の使われ方とは?

この七夕さん、今の飾りと同じく笹飾りに使われていたと言いましたが、実はもう一つ使い方がありました。

それは、「タンスに入れる」こと。で、これを入れたらどうなるのん?!って言いたいところですが、タンスに入れると「着物が増える」と言われていたようで、これは飾り付けたあとに入れたということも考えられますね。

また、これと同じように「入れると着物が増える」と言われているのが「タマムシを入れる」ということです。

これは実際、私の家のタンスにタマムシが紙に包んで入れられていました。調べてみると、この風習はあちこちの地方の方がネットに挙げられているので、全国にあると思われます。なんでタンスに何か入れると着物が増えると思ったんでしょうかね笑

あや
あや

昔のタマムシがタンスから出て来てビックリしたけど、きれいなもんは美しいものを呼び寄せるって考えたんかな?

3.「七夕さん」を購入できる店と体験する方法

すっかり途絶えてしまった風習なのですが、実はこの「七夕さん」を販売されているところがあるのです!古き風習を復活させるべく頑張っておられるのが嬉しいですね!

またこの「七夕さん」でイベントを盛り上げようと京都市も動き始めたので、この2つをご紹介しましょう♪

①購入できる店

お店の名は京都 楽紙舘 (らくしかん)

このような「七夕さん」が販売されています。

購入した「七夕さん」
これはすでに着物の形になっている方。

袖に付いている糸も別売りですがあります。→ 赤糸

数種の色紐をつけてしまいましたが、単色の方が良いですね。紐代がちょっと高いなぁと思うなら、自分で調達しても良いし、無くても大丈夫です。

あや
あや

袖口の結びは私がしたんやけど、ここまでせんでも紐だけで充分きれいやと思うわ

最初から自分で仕立てる(貼り付けて着物を作る)商品も販売されています。時間をかけて作りたい人、細かいことが好きな人はこちらをどうぞ♪

「梶の葉飾り」というものもあるんですよ。これはまた別の記事で説明しますけど、こちらも平安時代からある七夕のアイテムです。

梶の葉飾り

お店は京都文化博物館の1階に入っています。和紙と京都に関わる素敵なグッズが並んでいますよ!

*1回クリックすると説明スペースが消えます。

住所〒604-8183 京都市中京区三条高倉 京都文化博物館1F
開館時間11:00~17:00
休館日毎週月曜日・火曜日
お問合せTEL : 075(251)0078
メールotoiawase331@rakushikan.com
ウェブサイトhttp://www.bunpaku.or.jp/
交通アクセス京都地下鉄烏丸線・東西線烏丸御池駅下車 徒歩5分
取扱品目和紙・洋紙・和紙小物・書籍
②簡単に「七夕さん」を体験する方法!

毎年京都市内では、京都市が主導する「京の七夕」というイベントが市内各地で7~8月に行われています。いろんな企業や地域団体が協力して、京都の七夕を盛り上げようという試みで、毎年大変にぎわっています。

このイベントの中で、七夕飾り「紙衣」をぬりえをしてプレゼントに応募するページがあります。紙衣のデザインをダウンロードして、それにぬりえをしたものをインスタに挙げて応募するのですが、それを笹飾りにしてみるといいですよ~

ダウンロード後印刷したのがこれ。

ダウンロードした紙衣(七夕さん)

昔の「七夕さん」は帯がありませんが、これはちゃんと着物を着た形にできます。着物の色と帯の色がうまく調和するように塗るのも楽しそうです!

また、このうち3枚目は無地になっているので、自分でデザイン画を描いてみてもいいですね!ダウンロードページにも色を塗った紙衣が載っているので参考にしてみてください♪

この応募ページ(ダウンロードページ)には昔本当に飾っていた七夕さんの写真もあります。是非ご覧になっていただきたいです!

4.まとめ

・「七夕さん」って何?

この風習の名前は「七夕さん」。笹飾りにも使うもので、和紙で作った小さな着物(紙衣)なのです。今笹飾りとして使われているものに比べ、「七夕さん」は和紙でできているので随分と重みがあります。

これは、幕末から明治にかけて京都で作られていたものだそうで、今の京都では全く見られません。現在では、もうすでに知る人もほぼ無くなったと思われます。

・笹飾り以外の使われ方とは?

この七夕さん、今の飾りと同じく笹飾りに使われていたと言いましたが、実はもう一つ「タンスに入れる」という使い方がありました。これをタンスに入れると「着物が増える」と言われていたようです。これと同じように「入れると着物が増える」と言われているのが「タマムシ」でした。

・「七夕さん」を購入できる店・体験できる場所のアクセス

「七夕さん」の風習を残したいと思い販売されているのが「京都 楽紙館」です。出来上がりの形のタイプと、自分で作り上げるタイプがあります。

簡単に体験する方法としては、毎年七夕の時期に京都市内で行われている「京の七夕」のプレゼント企画で、七夕さんをダウンロードして作ることができるようになっています。印刷してぬりえをすれば笹飾りになりますし、それをインスタに挙げればプレゼントに応募することができます。

以上、今回は京都に昔あった「七夕さん」の風習について説明しました。京都通の方のお役に立てれば嬉しいです!

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