今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」にちなんだところに行って学びたいと思っておられる方も多いと思いますが、人が多くて大変ですよね。
宇治市なんか大変だよね!平等院鳳凰堂なんか人気なのはわかるけど、あんまり人がいっぱいいないところや、「光る君へ」の時代・平安時代について学べるところがあればいいなぁ。
藤原道長が住んでた場所から出た遺物とか、他では見られへん宝物がいっぱい展示されてるのに、来る人がホンマに少ないところがあるえ!
それはどこかというと、京都市上京区にある、京都市考古資料館というところなのです。今こちらでは「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」という、「光る君へ」を見ている方にはぴったりな展示をやっていますよ!
また、京都市考古資料館については、こちらの記事を参考にしてください♪
1.「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」は他にはない展示!
この特別展示「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」では、まさに紫式部や彼女が生きた平安京の時代についての紹介がされていて、他の資料館などにはないものが展示されているんです。
今の京都にはその痕跡がほとんど残っていませんが、地中に静かに眠っている平安時代を見せてくれる展示はこれが一番だと思います。
そこで、まず全部の展示物を紹介して、見どころ4点を解説しながら、この展示の魅力を見ていただこうと思います。
・全部の展示内容
以下、全部の展示物です。
1 夕暮れに琴をひく紫式部 → 鳥羽離宮から出土の琴(撮影禁止)
2 内裏 – 火災に見舞われる帝の邸宅
3 高陽院 – 藤原頼道の邸宅
・小野宮 – 藤原実頼の邸宅
・土御門殿 – 藤原道長の邸宅
4 紫式部ゆかりの寺院
5 「斎宮」の邸宅
6 光源氏の豪邸「六条院」のモデル
―源融の邸宅推定地―
・見どころ4点はこれ!
このページで全部の説明は難しいので、以下の見どころ4点を中心に、展示をご紹介していきたいと思います。興味が出た方は是非実際に行って、全部の展示を楽しんでくださいね♪
「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」見どころ4点♪
①紫式部がかきならしたのはこんな琴だったかも、と妄想をかきたてる展示。
②文献にあったものを実際に見ることができるというタイムスリップ感。
③藤原道長が使ったかもしれない、生活用品の実物を見て道長と会った気になる。
④平安時代の道具が現代と同じすぎて、この時代の人と握手したくなる。
①紫式部がかきならしたのはこんな琴だったかも、と妄想をかきたてる展示。
入口入って真正面に、鳥羽離宮跡より出土の和琴が縦に置かれているのが目に入ります。
ちょうど紫式部が生きていたころの和琴なので、琴や和琴を持っていた彼女もきっと演奏していたのでしょうか。ただ、解説にかかれている紫式部日記の部分は、一人で演奏すると寂しくしているのを悟られるのではと思うあまり、すべての楽器を置いたまま埃がかぶっていると書かれています。わびしい思いをしている紫式部の姿を妄想してしまうかもしれませんね。
②文献にあったものを実際に見ることができるというタイムスリップ感。
まず、内裏の南門であった承明門の発掘からご紹介しましょう。承明門が作られた時の地鎮祭の次第が書かれた資料が残っているそうですが(資料の展示はありません)、そこに記述された通りのものが土の中から出て来たそうです。これはボランティアさんから教えていただきました!
1000年以上前のものですよ!伝説ではなく、実際に行われたことだということが肌感覚でわかりますね。
2つ目は内裏の火事を表すものです。天徳4年に内裏で火事があったことは記録に残っているそうです。それをしっかりと証明するものが出てきているのです。
これは内裏にあった壁で、火事により赤く焼け焦げてしまっています。まさに今、炎や燃える内裏が目に浮かぶようです。「光る君へ」の中でも、一条天皇と定子が火事を知って逃げようとしているシーンがありましたね!
③藤原道長が使ったかもしれない、生活用品の実物を見て道長と会った気になる。
展示物の中には、藤原道長が住んでいた土御門殿や、出家後住んだ法成寺跡から出たものもたくさん展示されています。
白い土師器は高貴な人しか使えなかったそうです。これは土御門殿から出てきたんですよ。いやひょっとしたら冗談抜きで、このお皿の1枚でも道長が使っていたものがあるかもしれない!そう思うと、お皿を介して道長に会ったような気がしませんか?
④平安時代の道具が現代と同じすぎて、この時代の人と握手したくなる。
斎宮(斎王の住まい)や鳥羽離宮などから出たものには、今も使われている道具があります。
扇やサイコロは見てもすぐにわかりますね。特にサイコロはとても精巧に作られていますね!転がして遊んでいた様子が目に浮かぶようですし、一緒に遊べそうな気がします!
その他、源氏物語のモデルとなった場所やこれから出てくる道長の息子、頼通の邸宅から出た出土物も展示されています。頼通の建物の好みまでわかるようなものがありますよ♪
何度も言うけど、これだけ充実した展示物があるのに人はすごい少ないのん。
歴史が好きな人は絶対行ってほしいなぁて思います。
2.開催時期・アクセス
開催期間:2月17日(土)~6月23日(日)休館日には気を付けてください!
住所 | 〒602-8435 京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町265−1 京都市バス:今出川大宮バス停で降車 |
電話 | 075-432-3245 |
ウェブサイト | https://www.kyoto-arc.or.jp/museum/ |
開館日時間 | 火曜~日曜:9:00~17:00 (入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合は翌日)・年末年始12月28日~1月3日 |
駐車場・駐輪場 | 駐車場は無し。駐輪は建物の前に短時間ならいけそう(中で聞いてください)。 |
3.考古資料館と平安京や「光る君へ」の関係。
京都市考古資料館の北側には、奇しくも「光る君へ」でも登場する藤原行成邸をお寺にした「世尊寺」がありました(平安京オーバーレイマップで調べる)。行成は書の名人である三蹟の一人であり、のちにこの流派を「世尊寺流」と言ったのは、まさにこのお寺の名が発祥となっていたのでした。
「源氏物語」の舞台である平安京内の内裏北辺は、この地から歩いて南へほんの数分でたどり着きます。足元に平安京が眠るこの地で、貴族の生活を空想してみるのも楽しいですね。
4.まとめ
*「紫式部の平安京-地中からのものがたり-」は他にはない展示です。
・まずは全部の展示内容のご紹介。
・次に見どころ4点の解説をしました。
その4点とは、
①紫式部がかきならしたのはこんな琴だったかも、と妄想をかきたてる展示。
②文献にあったものを実際に見ることができるというタイムスリップ感。
③藤原道長が使ったかもしれない、生活用品の実物を見て道長と会った気になる。
④平安時代の道具が現代と同じすぎて、この時代の人と握手したくなる。
*開催時期・アクセスのご紹介のあと、考古資料館と平安京や「光る君へ」の関係について少し書かせていただきました。
「光る君へ」の紫式部・藤原道長や時代背景理解のお役に立てたら嬉しいです。このような場所をまたご紹介したいと思います!
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